招かれざる客 THE UNEXPECTED GUEST アガサ・クリスティ 深町真理子 訳
ブリストル海峡に近いサウス・ウェールズにあるウォリック家の書斎が舞台となっています。霧の中手探りで進むような、ケルティックな雰囲気が堪能でき...
ーアガサクリスティ、とその他ー
ブリストル海峡に近いサウス・ウェールズにあるウォリック家の書斎が舞台となっています。霧の中手探りで進むような、ケルティックな雰囲気が堪能でき...
あえて紛らわしく紹介するシリーズ その1。です。 なぜあえて紛らわしくするのか、不明です。むしろ、ネタ切れの苦し間際のタワゴトと認識して上...
1931年出版。中編3篇、短編1篇。すべてポワロ物です。非常に読みでがある短編集です。本格推理でポワロの灰色の脳細胞が炸裂です。「厩舎街の殺人」ではジャップがあいかわらずの性格で登場、「死人の鏡」では「三幕の殺人」のサタースウェイト氏が冒頭に登場します。また、日本語タイトルと英語タイトルが違います。(英国版と米国版の違いで、日本版は米国版タイトルです)
1933年出版のクリスティのスーパーネイチャーの短編集です。この短編もまたアガサ・クリスティという大推理小説家の一面を良く表していると言えるでしょう。かなりの有名作品でも自然に登場する神秘的な会話や描写はこの短編で結実しています。ポワロ、ミス・マープルなどのキャラクターが超越しているのもナットクできます。11篇。あの有名戯曲「検察側の証人」の小説版を含んでいます。
1951年、1961年出版。アガサ・クリスティの推理小説です。王道の短編集です。ポワロ、ミス・マープル、そして一編の幻想小説です。13篇。推理短編小説そのものズバリと言っていいのではないでしょうか。長編が苦手だなと感じる方におススメです。やはりクリスティは長編、短編問わずの全天候型の作家とわかります。ポワロの想い人、ヴェラ・ロサコフ伯爵夫人初登場です。
1923年出版です。14篇。ポワロのキャラ設定の過程が垣間見える短編集です。この短編集ではポワロとヘイスティングズは丁々発止とやりあっています。クリスティも若く、内容が濃いミステリ集です。1920年代のポワロがどうだったのか、イギリスロンドンの雰囲気を楽しめる作品にもなっています。なんとなく自由闊達な気分に溢れたポワロ達です。
火曜クラブ。ミス・マープルと13の謎です。ミス・マープルは登場するなり非凡な冴えを発揮。場の雰囲気を一瞬で書き換えてしまう推理力は初っ端からフル稼働です。全世界をセント・メアリ・ミードの出来事に置き換え、編み物しながら解決する事件は前警視総監のクリザリング卿をもってして容易ならざるものばかり。ミス・マープルが一番の謎です。1932年。
1947年出版。12編。ギリシア人(?)の英雄ヘラクレスはアポロンの宣託に従い、あえて苦難の偉業に挑みますが、ベルギー人の探偵はバートン博士とのナタウリの栽培から発展したヨタ話からあえてこじつけたややこしい事件を推理します。この金持ち探偵は無聊をかこちすぎです。
1931年雪深い僻村のオカルティックなミステリです。雰囲気のある情景描写は真冬に読むのにピッタリです。主人公は容疑者の恋人エミリー・トリフューシス。厳冬期のイギリスの寒村を燃える女子力を総動員して真犯人に迫ります。熱いです。エミリーにちゅうちょと迷いはゼロです。良い嫁になるのは間違いなし
1934年。時代を先取りしたニート、ボビィ・ジョーンズと伯爵令嬢フランキーの強運コンビの活躍を描いた冒険推理小説です。昭和九年にまったく自立する意思をもたず親がかりを決意しているボビィはそれでも元海軍軍人です。イチバンハラハラしているのは牧師のオヤジさんでしょう。なぜボビィがこうなったのか。