「 ミステリ 」一覧

ABC殺人事件 THE ABC MURDERS アガサ・クリスティ 田村隆一 訳

ABC殺人事件 THE ABC MURDERS アガサ・クリスティ 田村隆一 訳

名探偵エルキュール・ポワロの作中での知名度を飛躍的に上げた作品です。どちらかというと密室系の事件へのかかわりが多いポワロですが、本作品においては動的なイメージで推理をします。今回は相棒のヘイスティングス大尉が南米から帰国中です。1936年の有名ミステリです。

ポケットにライ麦を A POCKET FULL OF RYE アガサ・クリスティ 宇野 利泰 訳

ポケットにライ麦を A POCKET FULL OF RYE アガサ・クリスティ 宇野 利泰 訳

1953年作品。ミス・マープルがロンドン郊外の高級住宅地に文字通り復讐の女神と化して顕現します。セント・メアリ・ミード出身の縁あった薄幸の少女の無念を晴らすため、マザーグースに見立てた殺人を打ち破り卑怯な犯人を追い詰めます。難解な頭脳戦でフルパワーを発揮します。

カリブ海の秘密 A CARIBBEAN MYSTERY アガサ・クリスティ 永井 淳 訳

カリブ海の秘密 A CARIBBEAN MYSTERY アガサ・クリスティ 永井 淳 訳

ふたりの合言葉は復讐の女神。ミス・マープルとラフィール氏、一期一会の友情の物語。1964年作品。互いに敬意を表し人間力を認め合った達人男女はこの事件以降二度と会うことはありません。しかしその信頼関係は最終作品「復讐の女神」でも一度も揺らぐことはありませんでした。

愛国殺人 THE PATRIOTIC MURDERS アガサ・クリスティ 加島祥造 訳

愛国殺人 THE PATRIOTIC MURDERS アガサ・クリスティ 加島祥造 訳

マザーグースとイデオロギー。と一見思われる作品ですが違います。イギリス社会の風潮をミステリのトレンドとして素材にするのが女王クリスティです。同時期発表された作品では封じていた社会的な気分をミステリに仕上げています。ポワロはいつものポワロです。1941年作品。

葬儀を終えて AFTER THE FUNERAL アガサ・クリスティ 加島祥造 訳

葬儀を終えて AFTER THE FUNERAL アガサ・クリスティ 加島祥造 訳

1953年。戦後8年です。イギリスの「ゆりかごから墓場まで」の現実がひしひしと伝わってくるミステリです。税制が変わり戦前とは比べものにならない税金で生活が一変したひとびとの悲劇です。イギリス社会は過渡期です。適応しなくてはいけません。命の値段が下落しています。

死との約束   APPOINTMENT WITH DEATH アガサ・クリスティ 高橋 豊 訳

死との約束  APPOINTMENT WITH DEATH アガサ・クリスティ 高橋 豊 訳

古都エルサレムからペトラ遺跡、死海を舞台にしたミステリです。1988年「死海殺人事件」として映画化されました。ローレン・バコールが出演しています。原作は1938年に出版されました。臨場感あふれるミステリです。ポワロは時間の整合性に注視してアメリカ人家族を救済します。

青列車の秘密 THE MYSTERY OF THE BLUE TRAIN アガサ・クリスティ 田村隆一 訳

青列車の秘密 THE MYSTERY OF THE BLUE TRAIN アガサ・クリスティ 田村隆一 訳

1928年出版。クリスティが38歳、自身が評価しなかったミステリとされています。カナリア諸島で書き上げられました。この年アガサ・クリスティは失踪事件の渦中の人となりました。セント・メアリ・ミードが出てくるいろんな意味で興味深いミステリです。ポワロは相変わらずです。

スリーピング・マーダー SLEEPING MURDER アガサ・クリスティ 綾川梓 訳

スリーピング・マーダー SLEEPING MURDER アガサ・クリスティ 綾川梓 訳

1976年アガサ・クリスティの死後出版されたミステリ。舞台はデヴォン州とおなじみの土地です。ミス・マープルが復讐の女神を思わせるように事件に挑みます。若い夫婦を守護するためディルマスを訪れ忘却の彼方の謎をオトナ女子ネットワークを駆使して最後は身体を張ります。

死が最後にやってくる DEATH COMES AS END アガサ・クリスティ 加島祥造 訳

死が最後にやってくる DEATH COMES AS END アガサ・クリスティ 加島祥造 訳

紀元前2000年の世界。クリスティしか考えつかない異色作です。1945年作品。眼前に展開する古代エジプト世界はめまいがしそう。まぶたに浮かぶヴィジュアルです。そして今も昔もかわらない利害が関係する家族のリアリティ。さらにアガサ・クリスティ的な奥行きある恋愛小説です。

蒼ざめた馬 THE PALE HOSE アガサ・クリスティ 橋本福夫 訳

蒼ざめた馬 THE PALE HOSE アガサ・クリスティ 橋本福夫 訳

ポワロもミス・マープルも出ません。しかしオリヴァ夫人が登場します。ビートニク、テディ・ボーイ、エスプレッソ、家電製品など当時のモードをとらえつつも対比してるのが黒魔術的な呪いです。しかも使用される毒物が現代を予言するような非常に怖いハナシです。1960年作品。

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