
バグダッドの秘密 THEY CAME TO BAGHDAD 中村妙子 訳
1951年ロンドン娘の痛快大冒険小説です。光り輝く即興のウソと演技力を武器に天涯孤独でも人生を押し進みます。行動力パねぇす。ヴィクトリアの中のひとなんていません。右脳全開ヴィクトリア・ジョーンズはクリスティの化身かも。ウソと芝居は女の武器です。ゴー!ヴィクトリア。
ーアガサクリスティ、とその他ー
1951年ロンドン娘の痛快大冒険小説です。光り輝く即興のウソと演技力を武器に天涯孤独でも人生を押し進みます。行動力パねぇす。ヴィクトリアの中のひとなんていません。右脳全開ヴィクトリア・ジョーンズはクリスティの化身かも。ウソと芝居は女の武器です。ゴー!ヴィクトリア。
1938年の年末の血まみれ殺人事件です。血のクリスマスはもはやクリスマスとはいえません。ジョンスン大佐と薪かセントラルヒーティングかの暖房談義をしていて毒薬より単純な荒っぽい事件がいいと大佐が言い出したら電話が鳴りクリスマスは台無しです。そう。ポワロの出番です。
1954,55年作品。当時の国際情勢を反映したスリラーです。日本では昭和30年。ほぼ「ヒッコリー・ロードの殺人」と同時期の作品です。後年の「フランクフルトへの乗客」の雛形ともいえる内容で、逆に言うと当時いかに将来に不安を抱えていた世界であったかがうかがえます。ポワロは出ません。
1966年の作品です。これほど冒頭でポワロが衝撃を受けたミステリはありません。それでも名探偵はミスター・ゴビーに下調査を依頼します。なにかひっかかるのです。調査を開始すると想像以上の複雑さ難解さの「事件のない事件」でした。ミス・レモンとはたぶん今回でお別れです。
クリスティの80歳誕生日記念作品です。1970年にこの世界に対して感じた印象を結実させた作品とも言えます。まえがきに書かれたとおりの内容です。パイカウェィ大佐とロビンスン氏が登場します。どんな時代でも真の教養を身につけた人物は影響は受けないのがわかります。
フルブライト奨学生のアメリカ人、アフリカからの留学生など多国籍な学生が滞在する学生寮での若々しいミステリです。この1955年イギリスではヒッピー文化の萌芽がすでに表れているようです。場違いなポワロは事務所の精密機械ミス・レモンの不安を払拭すべく奮闘します。
1956年デヴォン州での事件です。この地方に当時若いハイカーが欧州中から集まっていたのがうかがえます。りんごをかじりつつオリヴァ夫人が登場、ポワロは呼び出された理由に当初愕然としますがその後興味をしめします。道ゆくショートパンツの若い女性たちを嘆きます。
1969年のハロウィーン・パーティ。オリヴァ夫人の企画モノは「二度とごめんだわ」(「死者のあやまち」事件)の言葉もむなしくパーティで少女が殺されました。ポワロは18年前の別事件の友人を頼りに捜査を開始します。オリヴァ夫人がリンゴを食べられなくなりました。
過去の人ポワロ。ああ、ヘイスティングスがいたらどれだけ私の推理に賞賛してくれることか。道行く人は誰もポワロのことを知りません。しかし引退間際のスペンス警視は担当事件を解明すべくポワロのアパートを藁をもすがる思いで訪れます。そしてオリヴァ夫人です。1951年作品。
実際に起こったイラクのクーデターからインスパイアされた作品です。イギリスの名門女子高メドウバンクを舞台に、新人体育教師の射殺体、国外に持ち出された宝石、学校経営そして諜報機関の暗躍とサスペンスフルで多彩なアイデアに満ちたミステリです。今や、引退状態のポワロは依頼人であるJC、ジュリアの叔母のオムレツの縁で出動です。1959年作品。